日本線維筋痛症学会の学術集会が3~4日、都内で開かれた。
3日の子宮頸がん予防(HPV)ワクチン接種後の副反応を巡るシンポジウムでは、黒岩義之氏(帝京大)が、西岡久寿樹氏を中心とする難病治療研究振興財団の副反応検証チームが提唱するHANS症候群(ヒト・パピローマウィルス・ワクチン関連神経免疫異常症候群)の責任病巣をテーマに講演。
黒岩氏は、症状の発現がワクチン接種後約6カ月の間に次第に重層化、改善と増悪を繰り返す傾向にあることを指摘。「HPVワクチンの接種を機会に発症した種々の副反応は、どのワクチンの副反応にもみられない特異なもの。症候学的には新規疾患と呼べ、その責任病巣は特異な臨床経過から視床下部と捉えることができる」と述べ、厚労省の副反応検討部会が結論としてまとめた機能性身体症状(心身の反応)や疼痛に症状を絞るのは不適切と訴えた。