【Q】
慢性骨髄性白血病に対するチロシンキナーゼ阻害薬を用いた治療に関して,最近承認された薬剤およびイマチニブのジェネリック医薬品も含めた使いわけについてご教示下さい。愛知県がんセンター中央病院・山本一仁先生にお願いします。【A】
慢性骨髄性白血病(chronic myeloid leukemia:CML)の治療成績はチロシンキナーゼ阻害薬(tyrosine kinase inhibitor:TKI)の登場により劇的に改善しました。初発慢性期CMLを対象に行われたIRIS(International Randomized study of Interferon versus ST1571)試験において,TKIであるイマチニブの,それまでの標準治療であった化学療法とインターフェロン併用療法に対する優位性が示され,さらにその後,第2世代TKIであるダサチニブ,ニロチニブ,ボスチニブが登場しました。ご質問はこれらの薬剤の使いわけをどのようにするかです。ここでは,慢性期CMLに絞って説明をします。