世界医師会(WMA)と世界獣医師会(WVA)は10日、11日の両日、人獣共通感染症や薬剤耐性といった国際保健における重要課題に対し、医師と獣医師が垣根を超えて協力・連携することを目指す“One Health”に関する国際会議を福岡県北九州市で開催した。
One Healthとは、人の健康、動物の健康、環境の保全のためには三者のすべてが不可欠という認識に立ち、各関係者が緊密な協力関係を構築、活動することを目指す理念。WMAとWVAは2012年、近年増加する人獣共通感染症や薬剤耐性という国際保健の重要課題に対し、両者が一体となって取り組む覚書を交わしている。
11日の全プログラム終了後には、WMAとMVAに日本医師会と日本獣医師会を加えた四者が、①人と動物の共通感染症予防、②抗菌剤の責任ある使用、③One Healthの概念の理解と実践を含む医学・獣医学教育の改善や整備─などの課題解決に向け、医師と獣医師の一層の連携・協力の必要性を強調した「福岡宣言」を採択、調印した(写真)。
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