No.4830 (2016年11月19日発行) P.61
佐藤暢一 (東邦大学医療センター大森病院麻酔科准教授)
登録日: 2016-11-18
最終更新日: 2016-11-14
麻酔科は読んで字のごとく、手術の際の麻酔管理を担当するのが主な仕事です。最近では、全身管理から派生した集中治療管理や、疼痛コントロールから派生したペインクリニックあるいは緩和医療へと関連領域も広がり、麻酔科および麻酔科出身の先生方がこれらの関連分野の診療にも携わっています。しかし、手術が病院経営に大きく関与する現状もあり、やはり手術麻酔管理がメインであることに変わりはありません。
病院内での患者の診察において、各科の先生方がそれぞれの専門分野を活かして、連携しながら診療を進めていくのは当然です。私たち麻酔科医も、合併症患者の麻酔では、外科系だけでなく内科系やすべての診療科の先生に診療依頼をしています。たとえば、心不全や不整脈の患者は循環器科の先生に、メンタルヘルスで内服治療を受けている患者は精神科の先生に麻酔管理上注意すべきことなどを相談しています。私たち麻酔科医が仕事をする上で特徴的なところは、毎日のように他科の先生方と一緒に仕事をしているということです。
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