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遺伝学的検査としてのnuchal translucency(NT)測定の現状と今後 【NTにPAPP-A,free/total β-hCGの測定を加えたコンバインド検査が主流】

No.4831 (2016年11月26日発行) P.61

中田雅彦 (東邦大学医療センター大森病院産婦人科教授)

亀井良政 (埼玉医科大学病院産婦人科教授)

登録日: 2016-11-24

最終更新日: 2016-11-21

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  • 遺伝学的検査としてのnuchal translucen­cy(NT)測定の現状と今後の動向について,埼玉医科大学病院・亀井良政先生にお願いします。

    【質問者】

    中田雅彦 東邦大学医療センター大森病院産婦人科教授


    【回答】

    1992年にNicolaidesらが妊娠初期の胎児の後頸部浮腫(透明帯)の厚さとダウン症の発生頻度に正の相関がみられることを報告して以来,NTは,ダウン症のスクリーニング法として欧米で急速に広まった検査項目です。NTの肥厚が認められた場合には,肥厚の程度が強いほどダウン症をはじめとする染色体異常の胎児であるリスクが上昇します。また,染色体異常が存在しなくても,何らかの胎児異常に罹患しているリスクも上昇します。逆に,NT肥厚のある胎児であっても染色体異常や構造異常,神経学的異常を示さない場合も少なくありません。

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