株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

特集:新時代を予感させる前立腺癌治療

No.4724 (2014年11月08日発行) P.17

堀江重郎 (順天堂大学大学院泌尿器外科学・順天堂医院泌尿器科教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-03-17

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

監修:堀江重郎

前立腺癌は現在,日本人男性で最も罹患率,死亡率が上昇している癌である。近い将来,肺癌についで男性に2番目に多い癌になると推定されている。前立腺癌治療は,排尿・性機能など男性の尊厳に関与する機能に影響を与える可能性がある。21世紀を生きる男性にとって前立腺癌は大きな脅威である。
前立腺癌の治療は,この数年で大きな変化を遂げようとしている。局所癌では,すでに海外で安全性・根治性,そして排尿機能・性機能の温存に対して高い評価を得てきたロボット手術が,わが国においても定着した。さらに局在診断が進歩すれば,癌病巣のみを標的とした局所治療(focal therapy)も近未来の実用化が期待されている。また,従来治療法のなかった転移性内分泌不応前立腺癌(去勢抵抗性前立腺癌)にも新しい治療薬が開発されて,予後が改善しつつある。
前立腺癌治療は新時代に入りつつある。本特集では,ロボット手術,focal therapy, 新しい薬物治療について解説した。さらに,何にもまして前立腺癌の予防リテラシーの啓発が必要であることを強調したい。

1 ロボット手術da Vinciが拓いた新しい治療可能性
順天堂大学大学院泌尿器外科学・順天堂医院泌尿器科教授 堀江重郎

2 去勢抵抗性前立腺癌に対する薬物療法の新しい展開
群馬大学大学院医学系研究科泌尿器科学教授 鈴木和浩

3 治療のパラダイムシフト:局所標的治療
帝京大学医学部泌尿器科准教授 武藤 智

関連記事・論文

関連書籍

関連求人情報

公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・消化器外科 各1名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。医療から介護までの医療設備等環境は整いました。
2022年4月1日より脳神経外科及び一般外科医の先生に常勤医師として勤務していただくことになりました。消化器内科医、呼吸器内科医、循環器内科医及び外科部門で消化器外科医、整形外科医の先生に常勤医師として勤務していただき地域に信頼される病院を目指し歩んでいただける先生をお待ちしております。
又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。透析数25床の能力を有しています。15床から開始いたしましたが、近隣から増床の要望がありお応えしたいと考えますが、そのためには腎臓内科(泌尿器科)医の先生の勤務が必要不可欠です。お待ちいたしております。

●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問看護、訪問介護、訪問診療体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top