(神奈川県 Y)
緑内障における網膜神経節細胞死の基本的な病態は,緑内障の特徴的な所見である視神経乳頭陥凹です。乳頭陥凹底に位置する篩状板が変形することにより,網膜神経節細胞の軸索が絞扼障害を受け,さらに細胞体も障害されます。つまり緑内障における網膜神経節細胞死は,篩状板の変形に伴う軸索障害に起因した二次的な障害となります。
高齢者では一般的に眼圧が下降すると言われており,高齢者だからといって眼圧が上昇することはありませんが,加齢に伴い網膜神経節細胞が減少することが知られています。緑内障の影響で既に網膜神経節細胞が障害され減少している状態では,加齢に伴う網膜神経節細胞の減少は,直接視機能の低下として自覚されることになります。
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