(新潟県 M)
体外に排泄される尿酸のうち,約7割が尿中に排泄され約3割が糞便中に排泄されます。したがって,糸球体濾過量が減少する急性腎障害では,あらゆる病型において血清尿酸値は上昇します。そのうち一部の原因においては,特に血清尿酸値は高値を呈します。
有効循環血漿量が減少して腎血流が低下すると,近位尿細管でのナトリウムと尿酸の再吸収が亢進し,血清尿酸値が高値になります。また,尿酸の再吸収増加にレニン・アンジオテンシン(renin-angiotensin:RA)系の亢進も関与しています。腎血流の低下からRA系が活性化され,腎髄質の直動脈が攣縮し微小循環障害が起こると考えられます。それに伴い腎髄質に乳酸が蓄積,その乳酸を排泄するために尿酸の再吸収が亢進します1)。
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