日本医師会は8月30日、臍帯血を違法に投与した民間クリニックの医師らが逮捕された事件を受け、人体組織の保管や流通に関する法的規制を含む厳格な監督・監視体制の早急な整備を求める声明を発表した。
臍帯血の違法投与を巡っては、今年5~6月、再生医療等安全性確保法で義務づけられている第一種再生医療等提供計画を国に届け出ずに臍帯血の投与をしていたとして、11医療機関が提供の一時停止命令を受けていた。さらに8月27日には、民間の臍帯血販売業者と投与した医師が逮捕されるに至った。
声明では、逮捕された医師が再生医療等提供計画の届出違反のみでなく、安全性確保法の適用除外となるようにカルテの傷病名を改竄していたとの一部報道にも言及。「事実だとすれば極めて悪質」と非難した上で、医療倫理や生命倫理に対するより深い理解と責任ある行動が強く求められていることを「すべての医師が認識すべき」と強調した。
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