(埼玉県 Y)
薬物療法の場合,健康者と同量を投与してよいかどうかを判断するには,eGFRが参考になりますが,いくつかの注意点があります。
薬の投与量を減量すべきかどうかを判断するには,①正確な腎機能〔糸球体濾過量(glomerular filtration rate:GFR)〕を評価すること,②腎機能低下時に薬の減量,または投与間隔の延長が必要なのか,を把握することが大変重要になります。
正確な腎機能(GFR)評価には,イヌリンクリアランスが最良ですが,煩雑で臨床現場ではほとんど用いられません。その代わりに,ご指摘の血清クレアチニン値から推算するeGFRcreat(日本人のGFR推算式)を用いて腎機能を評価しています。
・男性eGFRcreat(mL/分/1.73m2) =194×血清Cr(mg/dL)-1.094×年齢(歳)-0.287
・女性eGFRcreat(mL/分/1.73m2) =男性eGFRcreat×0.739
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