先天性風しん症候群 (CRS)の発生を早期になくし、東京オリンピックが開催される2020年度までに風しんの排除を達成することを目標に掲げた「風しんに関する特定感染症予防指針」の最終案が1月31日、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会で了承された。厚生労働省はパブリックコメントの実施を経て3月に告示を行い、4月から施行する。
予防指針ではまた、風しんの定期予防接種(1歳児、小学校入学1年前の2回)の接種率をそれぞれ95%以上にする目標を明示。
企業と連携し、雇用時などさまざまな機会を利用して、従業員が罹患歴や接種歴を確認できるようにするとともに、いずれも確認できない者には抗体検査や予防接種を推奨するとしている。厚労省は検査費用の助成について、2013年度補正予算に約12億円を計上している。
CRSの小児への医療に関しては、日本医師会や関係学会と連携し、症状に応じ適切な医療や支援制度を受けられるよう、情報提供や制度のより適切な運用を行う。