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予防接種で間違い事例6602件、半数が接種間隔の誤り

登録日: 2017-10-10

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厚生労働省は6日、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(分科会長=倉根一郎国立感染症研究所所長)に対し、2016年度に定期接種で発生した間違いが6602件(10万回当たりの率15.14)に上ったと報告した。

間違いの態様別では、接種間隔の間違いが3475件で最も多く、全体の約半数を占めている。次いで多かったのは、不必要な接種797件、対象者の誤認549件、接種量の間違い203件、期限切れワクチンの使用193件、ワクチンの種類の間違い136件―など。

使用済み注射針の再使用など、接種器具の不適切な取り扱いがなされた間違いのうち血液感染を起こしうるものは11件あり、うち6件は集団接種時に発生していた。報告時点で被接種者の健康被害等の症状はなかった。

間違いの件数は、予防接種法に基づく報告制度が導入された2013年度には4596件(10万回当たりの率11.7)だったが、その後増加が続いている。これについて厚労省は「制度が認知されてきた影響」との見方を示している。同省は今後、国立感染研が昨年10月に改訂した接種医向けのパンフレット「予防接種における間違いを防ぐために」の活用を呼び掛ける。

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