食道・咽頭と同じ扁平上皮領域の重複癌の問題もあり、いつも耳鼻咽喉科の先生方には大変お世話になっております。消化器内視鏡の画質は高画質となり、さらにNBIシステムという画像強調内視鏡の普及により食道癌の内視鏡診断は飛躍的に向上しました。数mmの食道表在癌もほとんど見落としはなくなったと言っても過言ではないでしょう。さらに、一般的に使用される消化管内視鏡も約100倍の拡大機能を有しており、生検なしに腫瘍・非腫瘍さらに表在癌の深達度診断までもが高い正診率で可能な時代となっております。限られますが、500~1000倍の拡大機能を有し、細胞の核や神経線維、赤血球の1つ1つまでもリアルタイムに観察し、“optical biopsy”が可能な超拡大内視鏡を有した施設も出てきております。最近のトピックとしては、人工知能による自動診断を用いた消化管内視鏡診断の研究も進んでおり、数年のうちに実用化される可能性も出てきています。
残り762文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する