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スマートリハ室構想【高度にシステム化された最先端リハ室】

No.4888 (2017年12月30日発行) P.59

赤星和人 (湘南慶育病院リハビリテーション科部長)

里宇明元 (慶應義塾大学リハビリテーション医学教授)

登録日: 2017-12-27

最終更新日: 2017-12-22

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スマートリハ室とは,既存のリハビリテーション(リハ)治療から最先端のリハ医療までを融合させ,病態に合わせた最適治療を,障害の変化に合わせてシームレスに提供し,リハ室内で発生するすべてのデータを収集・統合・活用し,リハの最適化・効率化・高度化を実現していくことを目的とした最先端リハ室である。「治す」「育てる」「究める」「創る」をキーワードに,治療プロセスの効率化と治療効果の最大化を図ることに加え,スマートリハ室をフィールドとして,臨床,教育,研究を一体的に推進し,医師やリハ専門職の大学院教育実践の場として未来を拓く人材を育成していくこと,研究開発から製品化,医療機器承認取得から事業化までが一体的に展開できる場としていくこと,などの構想が立てられている。

スマートリハ室へのニーズとしては,患者・家族側からは既存のリハに満足できていないケース,特に高度のリハを十分に受ける機会の乏しい維持期例においてbrain-machine interface(BMI)リハに対する期待が大きい。医療経営者側においては,既に飽和状態に近く,患者獲得競争が激化している回復期リハ病棟における他医療機関との差別化とリハ科専門医や優秀なリハ専門職の確保,効率的なリハによる病院運営上のメリットなどが期待される。

リハ機器業界からは,標準的治療機器と最新機器のトータルコーディネート販売,スタッフの教育・研修,蓄積データ解析に基づく治療プログラムの開発・販売など,新たなビジネスモデルの構築が期待されている。

【解説】

赤星和人*1,里宇明元*2  *1湘南慶育病院リハビリテーション科部長  *2慶應義塾大学リハビリテーション医学教授

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