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下垂体腫瘍WHO分類2017【adenomaは7つに分類された】

No.4904 (2018年04月21日発行) P.49

秋山幸功 (札幌医科大学脳神経外科講師)

三國信啓 (札幌医科大学脳神経外科教授)

登録日: 2018-04-20

最終更新日: 2021-01-07

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下垂体腫瘍WHO 2017(4th edition)の最大の変更点は,pituitary adenomaに関しては,下垂体ホルモン産生能中心の分類から,より生物学的な特徴を重視し下垂体特異的な転写因子の特徴を使ったcell lineageに即した分類となったことである。すなわち,①somatotroph(Pit-1,GH+/-PRL),②lactotroph(Pit-1,ERα,PRL),③thyrotroph(Pit-1,β-TSH,α-subunit),④corticotroph(T-Pit,ACTH,cytokeratin),⑤gonadotroph(SF-1,GATA-2,ERα,β-FSH,α-subunit),⑥null-cell(none),⑦plurihormonal and double(Pit-1,GH,PRL,β-TSH,α-subunit) adenomasに分類された。

下垂体腺腫は組織学的にはその悪性度は鑑別困難であり,今回の改訂では「atypical」は用いず,その代わりmitosis,Ki-67 indexなどを示すことを推奨した。その中で免疫組織学的に再発の可能性が高いものとしてsparsely granulated somatotroph,lactotroph(in men),silent corticotroph,crooke cell,plurihormonal Pit-1-positive adenomasを列記した。

さらに下垂体腫瘍の新たな概念としてpituitary blastomaや,下垂体後葉のthyroid transcription factor-1陽性腫瘍としてpituicytoma,the spindle cell oncocytoma,the granular cell tumor of the neurohypophysis,the sellar ependymomaなどが追加された。

【解説】

秋山幸功*1,三國信啓*2  *1札幌医科大学脳神経外科講師 *2同教授

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