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jmedmook20 あなたも名医!高血圧、再整理 がっちり押さえたい最新の診療方法

高血圧の患者さんを診ない日はないジェネラリストのために

定価:3,850円
(本体3,500円+税)

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編集: 浦 信行(手稲渓仁会病院副院長)
判型: B5判
頁数: 216頁
装丁: カラー
発行日: 2012年06月25日
ISBN: 978-4-7849-6420-8
付録: -
高血圧は日常臨床の中でも最も多く遭遇する疾患の一つであり、最多の生活習慣病として他の疾患も合併しやすく、動脈硬化・心血管疾患の高リスク群を形成します。このような現状から高血圧専門医だけでは対応は不可能で、ほとんどすべての分野の臨床医が実際の診療を担当することになるため、高血圧の成因や治療の基礎知識を持ち、臨床に応用することは大変大きな意義を持っています。€
一方で、優れた降圧薬が次々に開発され、安全性も高い多くの降圧薬が日常臨床で使用できるようになりましたが、それでもコントロールが良好になされているのは半数に満たない現実があります。この現実をどのように打破していくのかが今後の課題でもあります。そこでjmedmookでは改めて「高血圧」を取り上げ、高血圧患者を診ない日はないジェネラリストのために、最新の注目に値するevidence、診療を進めるためのcheck listなどをまとめ、one point adviceや、臨床に直結し役立つ診療のコツも盛り込み、お届けすることにします。
診療科: 内科 循環器内科
シリーズ: jmedmook

目次

第1章 高血圧はなぜ起こる?─ 診療の前に押さえておきたい発症機序
1 交感神経系が血圧を上げる
2 レニン・アンジオテンシン系が血圧を上げる
3 血管作動性物質の異常が血圧を上げる
4 食塩が血圧を上げる
5 インスリン抵抗性が血圧を上げる
6 遺伝子が悪さをしている
第2章 高血圧の外来診療の進め方 ─ 治療に入る前に押さえておきたいこと
1 病歴聴取(問診)は大事
2 身体診察は大事
3 合併しやすい疾患を見逃さない
4 高血圧による臓器障害を見逃さない
5 高血圧患者のリスクを評価する
6 高血圧の治療計画を立てる
7 生活習慣は修正しなきゃ
第3章 高血圧の外来での薬物治療はどうする?
A 主な降圧薬の特徴と使用法
1 Ca拮抗薬
2 ACE阻害薬
3 ARB
4 利尿薬
5 K保持性利尿薬
6 β遮断薬
7 α遮断薬
8 中枢性降圧薬
B 新しい降圧薬・降圧法の利用
1 レニン阻害薬
2 ワクチン治療
3 カテーテルによる腎交感神経系切除
第4章 合併症のある高血圧の患者さんをどう診る?
A 高血圧に伴う臓器病変
1 脳梗塞を有する高血圧の特徴と治療
2 脳出血を有する高血圧の特徴と治療
3 心肥大・心不全を有する高血圧の特徴と治療
4 心筋梗塞を有する高血圧の特徴と治療
5 狭心症を有する高血圧の特徴と治療
B 合併症を有する場合
1 糖尿病を有する高血圧の特徴と治療
2 脂質異常症を有する高血圧の特徴と治療
3 肥満・メタボリックシンドロームを有する高血圧の特徴と治療
4 腎不全・CKDを有する高血圧の特徴と治療
5 透析患者の高血圧の特徴と治療
第5章 二次性高血圧の患者さんをどう診る?
1 腎血管性高血圧を見逃さない
2 原発性アルドステロン症を見逃さない
3 クッシング症候群を見逃さない
4 褐色細胞腫を見逃さない
5 薬剤誘発性高血圧を見逃さない
第6章 その他の高血圧の患者さんをどう診る?
1 高齢者の降圧目標と薬剤選択
2 妊娠高血圧症候群 ─ 診断と治療の必要性
3 白衣高血圧 ─ 診断と治療の必要性
4 仮面高血圧 ─ 診断と治療の必要性
5 高血圧性脳症 ─ 緊急時の対応
6 高血圧性心不全 ─ 緊急時の対応
7 急性大動脈解離 ─ 緊急時の対応
8 加速型高血圧・悪性高血圧 ─ 緊急時の対応

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序文

巻頭言

高血圧は生活習慣病の1つであり,しかもわが国には4,000万人もいると推測されている最多のcommon disease です。
日本高血圧学会では専門医制度を確立し高血圧専門医を育成していますが,そのような専門医が臨床の核になるにしても,専門医だけでこのcommon diseaseに対応することは不可能であり,実際,日常臨床では高血圧や循環器専門医のみならず,また内科医だけでなく,非常に広い分野の医師がかかりつけ医として高血圧診療を担っています。したがってすべての医師が高血圧の成因や治療の基礎知識を持ち,臨床に応用することは大変大きな意義を持つものと考えます。一方で,優れた降圧薬が次々に開発され,安全性も高い多くの降圧薬が日常臨床で使用できるようになりましたが,それでもコントロールが良好になされているのは半数に満たないという現実があります。この現実をどのように打破していくかを模索しているときに,日本医事新報社から大変ユニークなコンセプトのjmedmookで「高血圧」をテーマとした編集のお誘いがありました。
編集のお話を頂いてから,一体どのような切り口で構成するかしばらく思案しましたが,たどり着いたのは,やはり非専門医で,日常臨床で多くの高血圧患者の診療に当たられている医師や臨床経験を積み上げる途中の研修医を対象とした,手軽でわかりやすい実用的な内容で,かつ新知見をふんだんに取り入れた本にしたいということでした。
これが,大変欲張りな目論見であることは十分承知していましたので,ほぼできあがった仮刷りを見たとき,執筆者の皆様の並々ならぬご協力のおかげで,目論見通りに仕上がったことに大変満足し,また読者の方々にも役立つ内容になったと自負しています。
本書の執筆者は,この高血圧領域の大先輩の先生方を含め,今まで編者が多くのことを学ばせて頂いた先生ばかりです。大学教育機関に所属する執筆者も,臨床に軸足を置いてご活躍されているので,しっかりと実用的な内容を原稿に盛り込んで下さいました。臨床・教育・研究に大変ご多忙な毎日を過ごされている中,このような素晴らしい原稿をまとめて下さったすべての執筆者に改めて深謝いたします。 そして,本書が多くの医師の診察室の机の上に置かれ,高血圧診療の一助となることを期待しております。

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