編集: | 後藤信哉(東海大学医学部内科学系(循環器内科学)教授) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 180頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2012年08月25日 |
ISBN: | 978-4-7849-6421-5 |
付録: | - |
ワルファリンの利点を維持しつつ欠点を改善した「新しい経口抗凝固薬」。モニタリングは不要で、食物や他の薬剤との相互作用も少なくなったのはいいけれど…。「PT-INRを用いたモニタリングができないって,ちょっと不安だし、新しい経口抗凝固薬って、どんな患者さんに、どう使えばいいの?」そんなお悩みも含め、薬物療法だけでなく、心房細動を診るジェネラリストが今こそしっかり押さえておきたい明日からの診療に役立つ情報が満載の一冊です!
第1章 抗凝固薬はなぜ必要?─薬剤処方の前に押さえておきたい発症機序と疫学
1 心房細動ではなぜ脳血栓塞栓症が増加するの?
2 血栓性亢進に寄与する全身性の因子
3 日本における脳梗塞と心房細動?—?発症率と重症度
4 リスク因子の重要性
5 アブレーションによる内膜損傷と血栓塞栓症
6 遺伝因子と環境因子と
7 Framingham研究は何を教えてくれる?
第2章 心房細動症例の診療─治療に入る前に押さえておきたいこと
1 病歴聴取と心電図と
2 経胸壁心エコーと経食道心エコーの意義
3 電気的除細動をすべきか否か?
4 高血圧のインパクト
5 生活習慣は最も重要なリスク因子
6 リスク因子を回避するためにどのような生活を心がけたらよいか?
第3章 心房細動症例の外来での薬物治療はどうする?
A 主な抗不整脈薬の特徴と使用法
1 ジギタリス
2 Ca拮抗薬
3 β遮断薬
4 Ⅰ群抗不整脈薬
5 ベプリジル,アミオダロン
B 抗凝固薬の特徴
1 抗凝固療法を行う前に
2 ワルファリン
3 経口抗トロンビン薬
4 経口抗Xa薬
第4章 合併症のある心房細動の患者さんをどう診る?
A 心房細動により増悪する疾患
1 心房細動を合併する心不全の特徴は?
2 心房細動症例が手術を受けるときの注意点は?
3 心房細動を合併した急性冠症候群の特徴は?
4 心房細動を合併した脳出血への対応は?
5 悪性腫瘍と心房細動
B 心房細動を惹起する場合
1 僧帽弁狭窄症の心房細動にどう対応するか?
2 甲状腺機能亢進症の心房細動にどう対応するか?
3 慢性肺疾患と心房細動
4 腎不全を有する心房細動の特徴と治療
5 透析患者さんの心房細動の特徴と治療
第5章 心房細動症例への抗凝固薬の介入をどうする?
1 実臨床の世界における抗凝固薬と出血の実態
2 クリニックにおけるワルファリン使用の実態
3 心房細動症例における抗凝固介入のリスク/ベネフィットの考え方
4 新規経口抗凝固薬の使用をどう考えるか?
5 やはりリスク因子の補正が何より必要
第6章 モニタリング,その他
1 抗凝固薬のモニタリング
2 新規経口抗凝固薬の薬効モニタリング
3 内視鏡治療と抗凝固薬中止の問題
4 妊娠と抗凝固療法