編著: | 山下裕之(国立国際医療研究センター膠原病科医長) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 496頁 |
装丁: | 2色刷 |
発行日: | 2016年11月24日 |
ISBN: | 978-4-7849-5650-0 |
版数: | 第1版 |
付録: | - |
「主に専門外の医師に資するのがガイドラインの役目だとすれば、専門家が関心をもつのは、実例を巡る考察の詳細であろう。専門家をめざす方々に是非、本書をお勧めしたい〔本書推薦文(三森明夫先生)より一部抜粋〕」
あの『膠原病診療ノート』の姉妹版が完成!
著者一人ひとりが難治症例を検討し、数百の論文情報でまさに徹底考察することで、それぞれの経験を総決算して作り上げた、『膠原病診療ノート』とは違った視点の実用書となっております。
希少性ゆえに対処が個別的になりがちな膠原病だからこそ、臨床で困ったときには是非とも本書をご活用下さい!
診療の現場というものは,常に難しい判断を求められ,治療に難渋することもあり,我々も数々の難治症例を克服してきた。膠原病に関する実用的な症例集や解説書はまだ少なく,当科の過去症例で診断・治療に悩まされたものをピックアップし,それについて解説していく症例集を含んだ膠原病解説書ができたら,我々のみならず膠原病診療をしなければならない医
師達にとってどんなに有用かと考えたことが,この本を作成するに至るきっかけとなった。
発端は,我々とともに当科のフェロー・レジデント達が主体に始めた『難治性膠原病疾患の勉強会』から始まっている。たとえば,テーマが「中枢神経ループス(NPSLE)」ならそれで難渋した症例集を私が作成して皆でその経験を共有しながら振り返り, 症例に関する問題点・疑問点を議論し,「髄液検査」「MRI検査」「脊髄炎」「CIPDs(ステロイドサイコーシス)との鑑別」などテーマを挙げ,2週間後までに各々がその各項目について分担して文献で調べられる限り調べつくし,知識を共有しあった。2週間ごとにそのような症例検討,文献考察を繰り返していたら,いつの間にか膨大な資料ができ上がっていた。その中には,膠原病に伴う数多くの呼吸器疾患の画像提示と治療方針を議論したものも含まれていた。これらを世に出さ
ないのは勿体ないと思い,当科に在籍していたフェロー・レジンデントの先生方に共同執筆の依頼をかけたところ,全員が快く引き受けてくれて,ついに発刊に至った。
我々は, 名著『膠原病診療ノート』の著者である三森明夫先生の門下生でもあり, この本は膠原病ノートの症例集版といった側面もあるが,『膠原病診療ノート』とは違った視点から我々が独自に知識と今までの経験を総決算して作成した実用書でもある。どの章も力作ばかりであり,編著を担当させてもらっていた私は査読しながら,その力量にただただ感動するばかりであった。協力してくれた先生方に改めて御礼を申し上げたい。
膠原病診療に携わる先生方が実臨床で困ったときなどに,痒いところに手が届くよう書かれているこの本を参考にして頂き,少しでも現場でお役に立つことができれば光栄である。
2016年10月
国立国際医療研究センター膠原病科医長
山下裕之
下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。
頁 | 誤 | 正 |
79頁 上から7行目 |
〜,病初期悪者で450〜550ng/mL,進行期悪者で250〜350ng/mLが〜 |
〜,病初期患者で450〜550ng/mL,進行期患者で250〜350ng/mLが〜 |
頁 | 誤 | 正 |
107頁 3行目 |
ただし,現時点ではIgG,IgMともにわが国で測定する手段は乏しく,測定は困難で特定の大学病院などの施設に依頼するしかない。
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現時点ではIgGは国内の検査会社で測定可能である。IgMはわが国で測定する手段は乏しく,特定の施設や海外に依頼するしかない。 |
頁 | 誤 | 正 |
303頁 5.鑑別診断 |
SLEではHUVと異なりds-DNA抗体や抗Sm抗体は通常陰性である。
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SLEではHUVと異なりds-DNA抗体や抗Sm抗体は通常陽性である。 |
頁 | 誤 | 正 |
474頁 図18、図19 |
図18図説 71歳男性。FDG-PET/CT上,“longitudinal pattern,heterogeneous accumulation, and multiple localisations”を認めた。典型的な自己免疫性膵炎のPET所見である。 図19図説 61歳男性。治療前後で胸部・腹部・鎖骨・腋窩動脈に認めていた著明なFDG集積が消退している。 図18と図19の図説が入れ替わっておりました。
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図18図説 61歳男性。治療前後で胸部・腹部・鎖骨・腋窩動脈に認めていた著明なFDG集積が消退している。 図19図説 71歳男性。FDG-PET/CT上,“longitudinal pattern,heterogeneous accumulation, and multiple localisations”を認めた。典型的な自己免疫性膵炎のPET所見である。 |