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【他科への手紙】血液内科→リウマチ・膠原病内科

No.4927 (2018年09月29日発行) P.51

萩原將太郎 (東京女子医科大学血液内科講師)

登録日: 2018-09-26

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  • リウマチ・膠原病内科の先生方には、平素大変お世話になっております。関節リウマチなどの自己免疫疾患では、血液疾患を伴うことが稀でないため、患者さんを併診させて頂く機会も多いかと思います。関節リウマチ患者における悪性リンパ腫の発症頻度は2~3倍と言われています。日本人では3~6倍との報告もあります。特にメトトレキサート(MTX)投与中あるいは投与歴のある患者さんでは、悪性リンパ腫を含むリンパ増殖性疾患が多いことが知られています。

    これらリンパ増殖性疾患は、MTXだけでなく、タクロリムスや、TNF阻害剤でも同様に発症することがあり、WHO分類ではOther iatrogenic immunodeficiency-associated lymphoproliferative disorders(その他の医原性免疫抑制関連リンパ増殖性疾患)にまとめられています。発生頻度はまだよくわかっていません。欧米からの報告は少なく、日本からの報告が多いことは、人種による差があることを示唆しています。また特定のHLA型に多いとの報告もあり、今後、大規模な疫学研究が必要な領域と思います。

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