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ピロリ菌は陰性、胃粘膜にはリンパ腫様の病変…“真犯人”はハイルマニイ菌?【まとめてみました】

No.4938 (2018年12月15日発行) P.8

登録日: 2018-12-13

最終更新日: 2018-12-12

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検査でヘリコバクター・ピロリ菌(Helicobacter pylori)の陰性を確認した。静菌作用のあるプロトンポンプ阻害薬なども服用していない。それなのに、内視鏡で胃粘膜に鳥肌胃炎やリンパ腫様の濾胞が見える―。そんな症例の“真犯人”は、もしかしたら「もう1つのピロリ菌」かもしれない。

もう1つのピロリ菌とは、ヘリコバクター・ハイルマニイ菌(H. heilmannii)という、ピロリ菌と同属の微好気性グラム陰性の螺旋菌のことだ。ピロリ菌発見の報告から4年後の1987年、ドイツの医師Heilmannが上部消化管症状を持つ患者に実施した内視鏡検査で胃粘膜組織の0.25%にこの菌を発見し、報告した。日本では94年に最初の陽性例が報告された。なお「ハイルマニイ菌」との呼称は「人に感染するピロリ菌以外のヘリコバクター属細菌」(Non-Helicobacter pylori Helicobacter:NHPH)をまとめた通称としても用いられる。

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