女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、乳腺と卵巣・卵管の予防切除を受けたことで注目を集めた遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)。新井さんは、わが国のHBOCの特徴の解明と生命予後の改善を目指す厚労省の研究班の代表として、近々メンバーと共に、HBOCの全国登録事業と検査・治療・遺伝カウンセリング体制が整った医療施設の連携・認定制度をスタートさせる。
「日本ではHBOCの人の割合やがん発症率、予防切除の効果のデータが乏しく、そのために遺伝子検査などが保険適用になる道がなかなか開けず、検査や遺伝カウンセリングを受けられない患者さんも少なくありません。登録制度によって日本人のデータに基づいたエビデンスを作り、患者さんの生命予後の改善につなげたい」と意気込む。
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