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【他科への手紙】産婦人科→泌尿器科

No.4783 (2015年12月26日発行) P.47

角田 肇 (NTT東日本関東病院産婦人科部長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-31

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  • 婦人科手術の基本術式は子宮全摘術です。当科では、良性、悪性を問わず毎日のように行う手術ですが、最も注意しなければならない合併症は尿管損傷です。尿管は子宮頸部のすぐ側方を通って膀胱に入りますので、子宮頸癌手術のような悪性腫瘍手術の場合は、尿管を十分単離同定しながら手術を進めます。

    一方、良性疾患の場合は、子宮頸部ギリギリで切断していきますので、理論上は尿管を損傷することはなく、尿管の剝離、同定を行いません。しかしながら、筋腫核出術や帝王切開術で子宮に手術歴のある場合や子宮内膜症による強固な癒着がある場合など、気がつかないうちに子宮頸部ぎりぎりではない位置で結合組織を切断してしまい、尿管を損傷してしまうことがあります。

    特に尿管を切断すると管状の尿管断面がきれいに見えてすぐに分かります。私たち産婦人科医は「ウレチョン」〔尿管(ウレーター:ureter)をチョン切るの省略形〕と言っていますが、最悪の手術合併症になってしまいます。このような事態に陥った時に、泌尿器科の先生方が、私たちからの突然の要請にもかかわらず、手術室に急いで来てくれて、損傷してしまった尿管をきれいに吻合して下さることに心から感謝しております。

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