株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

「ネガティブ試験」論文,トップジャーナルなら信頼できるか─「SPIN」なしは半分以下という実態[J-CLEAR通信(103)]

No.4965 (2019年06月22日発行) P.36

宇津貴史 (医学レポーター/J-CLEAR会員)

登録日: 2019-06-21

最終更新日: 2019-06-19

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

臨床試験論文におけるSPIN(印象操作)─結果を曲解し,読者を誤解させる記述1)─が問題視されて久しい。PubMedに収録された2006年に報告のネガティブ試験72報を精査した研究では1),アブストラクト「結論」部分の37.5%,本文「結論」の29.2%,「考察」の43.1%にSPINが見つかった。

上記の結果はPubMed収録の全論文を対象としている。では,いわゆる権威ある「トップジャーナル」に限ればどうなるだろう? そのような観点から,心血管系疾患に関する論文を対象とした研究結果が5月3日,JAMA Netw Open誌にオンライン掲載された2)。トップジャーナルとはいえ,実態はあまり変わらないようだ。米国Duke大学のMuhammad Shahzeb Khan氏らが報告した。

プレミアム会員向けコンテンツです(期間限定で無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top