株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

特集:睡眠時無呼吸症候群 治療の最前線

No.4980 (2019年10月05日発行) P.19

監修: 大井元晴 (大阪回生病院睡眠医療センターセンター長)

登録日: 2019-10-07

最終更新日: 2019-10-02

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

監修:大井元晴(大阪回生病院睡眠医療センターセンター長)

■監修のことば

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は高血圧,慢性炎症,動脈硬化などと関連し,心・脳血管障害,認知症,昼間の眠気,居眠り事故とも関連する。最近では,黒色腫,膵癌,腎癌などの悪性腫瘍との関連も報告されている。SASは多くの疾患の背後で,悪化因子として働き,肥満とも関連し,有病率も高く,慢性疾患として長期管理を要する。

治療としてはCPAP療法などがあり,CPAP療法は一般的には重症例ほど有効であり,毎年なお3万人程度増加しており,本院では土曜日受診の有職者の患者数が多く,全体の3分の1を占める。また,以前にCPAPを導入した症例も,高齢になると,遠距離受診は困難となり,近医に紹介する場合も多い。口腔内装置などその他の治療法もあり,これらにより予後,QOL,症状などが改善しうると思われる。common diseaseであるが故に,専門施設のみでは限界があり,本特集が,SAS診療にかかわる医療関係者の増加に役立てば幸いである。

■目次

1 睡眠時無呼吸症候群の影響─人体および疾患への影響
巽 浩一郎(千葉大学大学院医学研究院呼吸器内科学教授)

2 睡眠時無呼吸症候群の治療方針,CPAP治療─成果と問題点
陳 和夫(京都大学大学院医学研究科呼吸管理睡眠制御学講座特定教授)

3 CPAP以外の治療─口腔内装置,減量・生活指導,手術, 姿勢療法,その他の治療法
小賀 徹(川崎医科大学呼吸器内科学教室主任教授)

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

公立小浜温泉病院

勤務形態: 常勤
募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・消化器外科 各1名
勤務地: 長崎県雲仙市

公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

当病院は島原半島の二次救急医療中核病院として地域医療を支える充実した病院を目指し、BCR等手術室の整備を行いました。医療から介護までの医療設備等環境は整いました。
2022年4月1日より脳神経外科及び一般外科医の先生に常勤医師として勤務していただくことになりました。消化器内科医、呼吸器内科医、循環器内科医及び外科部門で消化器外科医、整形外科医の先生に常勤医師として勤務していただき地域に信頼される病院を目指し歩んでいただける先生をお待ちしております。
又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。透析数25床の能力を有しています。15床から開始いたしましたが、近隣から増床の要望がありお応えしたいと考えますが、そのためには腎臓内科(泌尿器科)医の先生の勤務が必要不可欠です。お待ちいたしております。

●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問看護、訪問介護、訪問診療体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top