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胸部絞扼感の発作で来院……右脚ブロックは“良性”との決めつけは危険[“すきドリ” すき間ドリル! 心電図~ヒロへの挑戦状~(11)]

No.5004 (2020年03月21日発行) P.7

杉山裕章 (京都府立医科大学附属病院循環器内科)

登録日: 2020-03-19

最終更新日: 2020-03-18

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82歳,女性。高血圧,脂質異常症で投薬を受けている。2日前より夜間を中心に発作的に胸部絞扼感を自覚するため来院。胸部症状は労作,安静に関係なく1日に4~5回で最長10分持続する。めまい,冷汗や悪心,嘔吐なし。

「口の中からノドの奥までジーンとくる感じで,寝ているよりも座ってるほうがいい気がする。あと頭がジンジンするかな」。来院時はほぼ無症状で,笑顔でそう話す。

タバコ:5~10本/日×60年(現在も喫煙中)。血圧143/50mmHg,脈拍56/分。来院時および直近(2年半前)の心電図を示す(図1・2)。

WBC 8050/μL,Hb 13.9g/dL,CK 77U/L,CK-MB 12U/L,CRP 0.19mg/dL,心筋トロポニンT:陰性。「右脚ブロック」は良性所見と考え,帰宅させて良いか?

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