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前立腺腫瘍[私の治療]

No.5086 (2021年10月16日発行) P.44

藤本直浩 (産業医科大学医学部泌尿器科学講座教授)

登録日: 2021-10-18

最終更新日: 2021-10-12

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  • 前立腺腫瘍(前立腺癌)は男性におけるがんの中で,最も罹患率の高いもののひとつである。診断には腫瘍マーカーであるPSA測定がきわめて有用である。早期に限局がんの状態で診断された場合は,治療により根治できる可能性が高いが,進行がんでの予後は不良である。

    ▶診断のポイント

    早期の場合は前立腺癌に特徴的な症状はない。進行した場合には排尿障害や骨転移による腰痛などを認める。診断には血清PSA測定が,感度が高く,早期がんの多くはPSA高値が診断のきっかけとなる。画像診断ではMRIが有用で,T2強調画像で低信号,拡散強調画像で拡散制限,ADCマップで信号の低下を認める。がんが疑われる場合には,針生検によりその有無,悪性度を診断する。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    PSA値,がんの悪性度,臨床病期(TNM分類)をもとに治療方針を決定する。

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