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【リハ×プライマリ・ケア】外来でリハ科に紹介するポイント─外来で遭遇しやすい3つのパターン[プライマリ・ケアの理論と実践(139)]

No.5113 (2022年04月23日発行) P.12

松浦広昂 (藤田医科大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座講師)

和田勇治 (日本医科大学千葉北総病院リハビリテーション科臨床教授)

登録日: 2022-04-21

最終更新日: 2022-04-20

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SUMMARY
外来でリハビリテーション科に紹介するポイントのうち,嚥下障害の患者,装具療法中の患者,ボツリヌス療法を検討すべき患者の3つについて述べる。 嚥下機能は歩行機能などと異なり,直視下で評価を行うことが困難なため,その評価には嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査などの嚥下機能検査が有用となる。

KEYWORD
不顕性誤嚥
むせを伴わない誤嚥のこと。誤嚥の25%は不顕性誤嚥であるというデータもある1)2)

松浦広昂1) 和田勇治2)(1藤田医科大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座講師 2日本医科大学千葉北総病院リハビリテーション科臨床教授)

PROFILE
2011年大阪医科大学卒業。初期研修を含めて5年間総合診療に従事した後,2016年度より藤田医科大学リハビリテーション講座入局。同大大学院2019年卒業。2020年リハビリテーション科専門医取得。2021年度より現職。(松浦,写真も)

POLICY・座右の銘
成功は技術である

今回は,外来でリハビリテーション(以下,リハ)科に紹介することをお勧めするポイントを以下の3パターンに絞って述べる。

1 嚥下障害の患者

嚥下障害には飲み方を工夫すれば問題なく食べられるレベルから,食形態にも工夫が必要なレベル,安全な経口摂取が不可能なレベルと幅がある。誤嚥により誤嚥性肺炎を発症するかは,嚥下障害のみならず,防御因子の低下(咳嗽力,免疫力の低下など)や起炎物質・細菌の増加(口腔衛生不良,胃酸逆流など)にも影響を受ける。

1 嚥下機能検査の必要性

嚥下機能は歩行機能と異なり,直視下で評価を行うことや,介助することができない。嚥下機能検査として,嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査などがあるが,検査をすることで嚥下障害に対する対応が明確になることも多い。

2 嚥下障害の原因

嚥下障害は脳卒中や神経・筋疾患,加齢が主な原因である。緩徐な進行で全身状態に影響を与えにくい原因ほど見逃されやすいが,その中の1つに頸椎前縦靱帯骨化症がある。図1のように食道が圧迫され,嚥下障害に繋がることがあるが3),頭頸部の回旋で劇的に嚥下機能が改善することもあるので,疑えば頸椎X線・CT検査やリハ科への紹介を検討する。治療として手術が選択されることもある4)







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