EAファーマとキッセイ薬品工業は5月30日、潰瘍性大腸炎治療薬「カログラ錠120mg」(一般名:カロテグラストメチル)の販売を開始したと発表した。薬価は1錠200円。
カログラ錠はEAファーマが独自に創製した低分子化合物。経口投与可能なα4インテグリン阻害剤として世界で初めて発売された薬剤となる。炎症性細胞表面に発現するα4β1インテグリンとα4β7インテグリンの両方に作用し、潰瘍性大腸炎患者の大腸粘膜病変部位に認められる炎症性細胞の過度な集積・浸潤を抑制することで抗炎症作用を発揮するとされている。 EAファーマとキッセイ薬品は共同でカログラ錠を開発。標準薬である5-アミノサリチル酸製剤を用いても効果不十分または不耐だった中等度活動期の潰瘍性大腸炎患者(203例)を対象に行った第3相臨床試験等の結果に基づき、今年3月、国内での製造販売承認を取得した。
キッセイ薬品は国内での販売、EAファーマはコ・プロモーションを行う。両社は「カログラ錠を早期に医療現場に提供することで潰瘍性大腸炎治療の選択肢を広げ、患者・家族のQOL向上により一層貢献できるよう努めていく」としている。
「カログラ錠」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】中等症の潰瘍性大腸炎(5-アミノサリチル酸製剤による治療で効果不十分な場合に限る)
【用法・用量】1回960mgを1日3回食後経口投与