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成人にみられる周期性発熱症候群の鑑別診断について

No.5121 (2022年06月18日発行) P.50

平田信太郎 (広島大学病院リウマチ・膠原病科 教授・診療科長)

古賀智裕 (長崎大学大学院医歯薬学総合研究科分子標的医学研究センター/先進予防医学共同専攻リウマチ・膠原病内科学分野)

登録日: 2022-06-16

最終更新日: 2022-06-14

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  • 成人にみられる周期性発熱症候群の鑑別診断について教えて下さい。
    長崎大学・古賀智裕先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    平田信太郎 広島大学病院リウマチ・膠原病科 教授・診療科長


    【回答】

    【遺伝性と非遺伝性の鑑別を行い遺伝性では家族性地中海熱の頻度が高い】

    成人でみられる周期性発熱症候群の鑑別診断は,遺伝性周期性発熱と非遺伝性周期性発熱に大別されます。遺伝性周期性発熱は家族性地中海熱(familial Mediterranean fever:FMF),TNF受容体関連周期性症候群(tumor necrosis factor receptor-associated periodic syndrome:TRAPS),クリオピリン関連周期熱症候群(cryo- pyrin-associated periodic syndrome:CAPS),高IgD症候群〔メバロン酸キナーゼ欠損症(mevalonate kinase deficiency:MKD)〕が代表的です。それに対して,非遺伝性周期性発熱では,回帰熱などの異常な感染症,悪性腫瘍および前がん状態,周期性好中球減少症,全身性若年性特発性関節炎(systemic juvenile idiopathic arthritis:sJIA),成人発症スチル病(adult onset Still’s disease:AOSD),周期性発熱・アフタ性口内炎・咽頭炎・頸部リンパ節炎(periodic fever,aphthous stomatitis,pharyngitis,crevical adenopathy:PFAPA)症候群が挙げられます。

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