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慢性肺アスペルギルス症(CPA)治療のポイント 【全身状態から入院または外来治療の判断をし,フローに基づいた治療を施す】

No.4820 (2016年09月10日発行) P.54

岸 一馬 (虎の門病院呼吸器センター内科部長)

泉川公一 (長崎大学大学院医歯薬学総合研究科感染免疫学講座臨床感染症学分野教授)

登録日: 2016-10-12

最終更新日: 2016-10-21

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  • 近年,アスペルギルス症に対する抗真菌薬が増え,維持療法も行われています。慢性肺アスペルギルス症(chronic pulmonary aspergillosis:CPA)の治療のポイントについて,長崎大学・泉川公一先生のご教示をお願いします。

    【質問者】

    岸 一馬 虎の門病院呼吸器センター内科部長


    【回答】

    CPAは単純性肺アスペルギローマ(simple pulmonary aspergilloma:SPA),慢性進行性肺アスペルギルス症(chronic progressive pulmonary aspergillosis:CPPA)に大別され,CP PAは病変の成り立ちにより,慢性空洞性肺アスペルギルス症(chronic cavitary pulmonary aspergillosis:CCPA),慢性壊死性肺アスペルギルス症(chronic necrotizing pulmonary aspergillosis:CNPA)にわけられます。CCPAとCNPAは病気の進行の早さなど,臨床的な違いはあるものの治療方針に差はありません。SPA根治のためには,外科的切除が第一選択となります。CPPAの治療は,患者の全身状態に応じて入院治療か外来治療かをまず決定します(図1)1)

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