気管音(図1)は,頸の前部に聴診器を当てると聴こえる音で,吸気も呼気もはっきりと聴こえますが,より強い音で長く聴こえるのが呼気音です。胸部で聴く呼吸音と比べると吸気と呼気の強さが反対のように感じますが,実際に胸の動きをみながら聴くとよくわかります。気管音は気管内の乱流によって発生する雑音を肺というハイカットフィルター(高い音を伝えにくい)を通さずに聴くので,大きくあらあらしい音に感じます。
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