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ディスポーザブル電極/Disposable ECG electrodes[Dr.ヒロの学び直し!心電図塾(第62回)]

No.5245 (2024年11月02日発行) P.6

Dr.ヒロ|杉山裕章

登録日: 2024-11-01

最終更新日: 2024-10-30

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▶ディスポーザブル電極

皆さん,ごきげんよう。今回も心電図電極〔electrocardiograph(ECG)electrodes〕のお話になります。前回がくり返し使用可能なリユーザブル電極についてでしたので,今回はディスポーザブル型(disposable)の電極について扱いましょう。こちらは,“使い捨て”タイプの電極になります。心電図に限らず,日常生活で用いる“ディスポ製品”も単回使用(single-use)が原則ですね。

現在,国内で用いられる心電計においては,“貼る電極”いわゆるシール式電極が代表的です。主として胸部誘導に用いられ,文字通り患者さんの皮膚にペタッとシールのように貼りつけるディスポーザブル型の電極です。冒頭の動画でもこれを採用しました。

シールのついていない部分を軽く持ち上げた“ワニ口”状態で,小さなクリップ(誘導コード側)で挟んで使用します。皆さんご存知かとは思いますが,ベッドの床を患者さんの皮膚に見立て,一連のこの動作を動画にして示していますので,ご覧下さい(動画1)。

国内では,ニップローデⅢ®*1をはじめ,インターネットなどで閲覧しても,多くの会社がシール式のディスポーザブル電極を発売していることがわかります。これらのシール式電極は,薄いシートに電極となる銀/塩化銀が塗布されていることが多いです。

12誘導心電図の場合,電極を貼って短時間で記録をして,それで検査終了です。このような“一発勝負”の場合,粘着剤なども大量には不要なため皮膚にもやさしいシンプルな構造となっています。その他,国内ではあまり見かけませんが,ボタンのホック状になった電極部分にクリップを引っかけたり,“凹凸はめ込み”のマグネット式電極もあるようです。

なお,入院中などに行うモニター心電図,ほかにもホルター心電図や運動負荷心電図(トレッドミル検査など)に用いられる電極は,基本すべてディスポーザブル型だと思います。



*1 フクダ電子。

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