まだ記憶に新しいと思いますが,2018年8月に公立福生病院(東京都福生市)で当時44歳の女性患者が人工透析治療の中止によって死亡したとして,遺族が損害賠償を求めて訴訟を提起しました。2021年10月5日にこの訴訟は和解が成立しましたが,東京地裁は和解条項の前文で,「医師が患者を死に誘導した経緯があったとは認められない」とする一方,「生死に関わる重大な意思決定であったことに鑑みると,記録上,透析中止に係る説明や意思確認に不十分な点があったと言える」と指摘しました。 この訴訟の詳細を述べることは控えますが,患者側から人工透析を中止したいと申し出があった場合,私たち医療者はどのような対応をすれば良いのでしょうか?
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