甘利明経済再生担当相は12月24日、環太平洋経済連携協定(TPP)が発効した場合、「日本は研究開発の国際拠点として有望」と述べ、医療を含む研究開発が経済成長に資するとの認識を示した。
政府は同日の経済財政諮問会議で、TPPが発効した場合、貿易・投資の活性化などにより実質GDP水準が約2.6%増え、2014年度のGDP換算で約14兆円の拡大が見込まれるとの試算を報告。これを受け安倍晋三首相は、日本を「貿易・投資のグローバルハブ(国際拠点)」とするための具体策の検討を関係閣僚に指示した。
会議終了後の会見で甘利担当相は、「日本は世界最大の医療情報データベースを持っている。医療情報は新薬、医療機器、新技術の開発につながる『宝の山』だ」とした上で、研究開発の促進と投資を呼び込む環境として昨年、日本医療研究開発機構(AMED)が発足し、「国家戦略特区も動き始めた」と指摘。TPP発効後、特区における医療研究開発が経済成長に寄与するとの見方を示した。