日本医師会は2日、会内の健康スポーツ医学委員会が運動療法やスポーツを推進する観点から医師の役割についてまとめた答申を公表した。かかりつけ医、産業医など多くの医師にスポーツ医学の知識を習得するよう推奨している。
答申では、かかりつけ医や日医認定の「健康スポーツ医」に対し、国が策定した専門家向けの身体活動基準に基づくパンフレット「アクティブガイド」を健康教育・保健指導の際に配布することを推奨。フィットネスクラブとの連携や自院での運動指導などの実施を求めている。
メンタルヘルス不調対策として、スポーツ活動の推奨や体力評価に基づく事後指導が考えられることから、産業医に対してもスポーツ医学の知識習得を勧めている。
釜萢敏常任理事は「民間のフィットネスクラブには規制がない。高齢の利用者も増えているので、適切な運動強度や健康状態を医師が専門家としてチェックして指導する必要がある」と話している。