【Q】
限局性前立腺癌に対する根治的前立腺摘除術や放射線療法後の前立腺特異抗原(prostate-specific antigen:PSA)のみ再発患者に対する治療方針として,救済放射線療法と救済内分泌療法がありますが,それぞれの治療法の開始時期や適切な患者群は明らかになっているのでしょうか。九州大学大学院・横溝 晃先生のご回答をお願いします。【A】
根治的前立腺摘除術(radical prostatectomy:RP)後の再発は,まずPSAの上昇〔P SA再発,生化学的再発(biochemical recurrence:BCR)〕で発見されます。BCRの定義として,「前立腺癌取扱い規約 第4版」と「欧州泌尿器科学会(EAU)ガイドライン2014」ではともに0.2ng/mLを超えて2回連続上昇することとしています。この時点のCT,骨シンチグラフィーなどの画像検査で転移,再発部位が同定されることはまずありません。
1) Stephenson AJ, et al:J Clin Oncol. 2007;25: 2035-41.