協会データには調剤レセプトも含まれている。133薬効分類別に金額や数量(規格単位ごとに数えた量)も示されており,簡略化された薬効分類しか含まれていない調剤MEDIAS(最近の調剤医療費の動向)よりも豊富な情報となっている(ただし,医科レセプトと異なり性別がない)。分母にあたる被保険者数も提供されているので,千人当たりの詳細な薬剤使用状況を把握できる。
特定健診でメタボリックシンドローム該当者あるいは予備群者とされた者のうち,服薬している者の割合が増加したことが特定健康診査・保健指導データで示されている。そこで,対象となる40歳代,50歳代,60歳代の被保険者千人当たり薬剤数量をいくつかの薬効分類で推移をみた。
血圧降下剤(薬効分類214),高脂血症用剤(同218),糖尿病用剤(同396)などのいずれの薬剤も,1人当たり薬剤数量は5年間で増加している。メタボリックシンドローム該当者・予備群者であっても,服薬中の者は特定保健指導の対象外となる。この5年間でメタボリックシンドローム該当者・予備群者の減少はわずかだったが,服薬者割合が増加したため特定保健指導の対象者の割合は減少したことが裏付けられる。
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