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(78)「指さし呼称」と「チェックリスト」でミスを防止せよ【SECTION6 身につけたい習慣】[特集:これだけは押さえて欲しいルール&マナー]

No.4714 (2014年08月30日発行) P.104

田中 修 (一般財団法人神戸市地域医療振興財団 西神戸医療センター 副院長/麻酔科部長)

登録日: 2016-09-01

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  • これがエラーを防ぐ基本です!

    うっかりミスによる信用失墜や医療事故を防ぐため,私は研修医に「指さし呼称」と「チェックリスト」を勧めています。

    指さし呼称

    私は麻酔科医ですので,麻酔の準備,機器の設定,薬剤の投与など,必ず指さし呼称で安全確認を行います。「心電図。よし!」「血圧。よし!」と声に出して(小声ですが…),人さし指でさします。また,麻酔中は5~10分間隔で,異常の有無を指さし呼称で確認しています。この方法で麻酔の安全性が上がったと思っています。
    指さし呼称は目視だけでなく多くの感覚器官を使うため,意識を刺激し,集中力・注意力・記憶力を向上させるようです。もともと鉄道の機関士・運転士が考え出したそうですが,今では多くの病院で採用されています。ただ,看護師の中では広まっていますが,医師の中ではあまり広まっていないようです。指さし呼称がヒューマンエラーを6分の1に減らしたという研究報告もあります1)。ぜひ,医師にも指さし呼称を習慣にして頂きたいと思います。

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