【質問者】
松宮護郎 千葉大学医学部附属病院心臓血管外科教授
自己弁温存基部置換術は,一般に若年者向けの術式とされていますが,私たちは,積極的に高齢者にも適応として行ってきました。その理由の第一には,この群において術後の大動脈弁口面積が有意に大きいことです。
私たちの経験によりますと,1999年10月~2016年3月において,65歳以上の大動脈弁輪拡張症77例に大動脈基部置換術を行いました。その術式の内訳は,Bentall手術群35例,自己弁温存基部置換術(David手術)群42例でした。再手術,NYHAⅡ以上の症例は,Bentall手術群に多くみられました。
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