(熊本県 K)
基本的には,その解釈で正しいと思います。もともと,キノロン系薬は大腸菌などグラム陰性菌に対する活性を有し,連鎖球菌をはじめとするグラム陽性菌には,抗菌活性をほとんど持たなかった系統の抗菌薬で,膀胱炎などに使用される程度でした。それがノルフロキサシン(バクシダール®)の登場以降,グラム陽性菌に加えて,グラム陰性菌の緑膿菌にまで抗菌活性が広がり,広く臨床の場で使用されるようになりました。これ以降のキノロン系薬が,いわゆる一般に「ニューキノロン系薬」と呼ばれる薬剤です。
ただし,抗菌活性としてはグラム陰性菌が主で尿路感染症や胆道感染症にはよい適応としても,呼吸器感染症の主要原因菌となるグラム陽性菌,特に肺炎球菌への抗菌活性が不十分とされ,かつ肺への薬剤の組織移行にも問題がありました。
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