日本医療機能評価機構は10月16日、インスリンの1単位当たりの量を誤解し、過剰投与を行った事例の報告が相次いでいるとして、「医療安全情報No.131」を発出し、医療機関に対し注意喚起した。「インスリンのバイアル製剤は、100単位/mLに濃度が統一されており、1単位は0.01mL」であると強調している。
1単位=1mLと誤解
同機構は2007年に、経験の浅い医師や看護師がインスリン1単位を1mLと認識していたために100倍量を投与した事例を取り上げ、注意喚起していた。しかし、2012年1月~17年8月に同様の事例が3件報告されたため、再度情報提供することとしたという。
事例が発生した医療機関では、スライディングスケールの指示で「ヒューマリンR注100単位/mL4単位」を皮下注射することを確認した看護師が、インスリン専用の注射器があることは知っていたが、「4単位は4mL」であると思っていたため、5mLの注射器に4mL(400単位)を準備し、皮下注射した。10分後にリーダー看護師に報告した際、過剰投与に気付いたという。
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