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jmedmook57 あなたも名医!スキルアップをめざす糖尿病薬物治療【電子版付き】 経口血糖降下薬の最適選択から安全・安心なインスリン療法導入まで

ガイドラインの内容から一歩踏み込んだ糖尿病診療の実践に役立つ!

定価:3,850円
(本体3,500円+税)

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編著: 辻野元祥(東京都立多摩総合医療センター内分泌代謝内科部長)
判型: B5判
頁数: 188頁
装丁: カラー
発行日: 2018年08月25日
ISBN: 978-4-7849-6657-8
付録: 電子版閲覧用シリアルナンバー(巻末綴じ込み)

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■わが国で糖尿病が疑われる患者は2016年に1000万人を超え、国民病とも言われる状況になっています。

■糖尿病関連の各種ガイドラインの内容から一歩踏み込んだ診療を実践したい先生方に贈る「スキルアップのための糖尿病薬物治療」のガイドブックです。

糖尿病非専門医が日常診療で抱く様々な疑問に対し、診療に精通した専門家たちが具体的に解説。公式ガイドラインでは知ることのできない診療ノウハウをお伝えします。

各薬剤の適応・使用法のほか、合併症ごとの薬剤の最適選択、患者さんからの疑問に答えるQ&Aなど盛りだくさんの実践的内容は、明日からの糖尿病診療に必ず役立ちます!

目次

第1章 薬物治療の前に行っておきたいこと

1 薬物治療を活かすための糖尿病初診時のミニマム・チェック

2 若年から中高年までの血糖コントロール設定

3 高齢者の血糖コントロール設定

4 薬物治療を活かすための食事療法のミニマム・チェック

5 薬物治療を活かすための運動療法のミニマム・チェック

第2章 経口血糖降下薬を用いる薬物治療の実際─適格例と不適格例,使い方のコツ

1 ビグアナイド薬─メトホルミン

2 チアゾリジン薬─ピオグリタゾン

3 スルホニル尿素(SU)薬

4 速効型インスリン分泌促進薬─グリニド薬

5 DPP-4阻害薬

6 α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI

7 SGLT2阻害薬

8 経口血糖降下薬服用時のシックデイ対策

第3章 注射薬(インスリン,GLP-1受容体作動薬)を用いる薬物治療の実際

1 薬物療法として最初からインスリンを導入する場合

2 経口血糖降下薬服用時にインスリンを導入するタイミング

3 インスリン療法時のシックデイ対策

4 GLP-1受容体作動薬導入を考えるべき様々な状況

5 血糖自己測定の結果からインスリン量をどのように調整するか

6 注射製剤使用時の保険請求はどのように行うのか

第4章 病態や合併症に応じた糖尿病治療薬の最適選択

1 腎機能障害がある場合

2 肝機能障害がある場合

3 虚血性心疾患を有する場合

4 脳血管障害を有する場合

5 ステロイド薬を服用している場合

6 やせのある場合

7 肥満のある場合

8 妊娠・出産希望のある場合

9 小児の糖尿病

10 認知症のある場合

11 減量代謝手術が有効と考えられる場合

第5章 患者さんの声─疑問や不安に向き合う Q&A

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序文

巻頭言

 2016年の厚生労働省の「国民健康・栄養調査」において,糖尿病患者数は推定1000万人,糖尿病予備群も推定1000万人と発表されています。治療を受けている
人の割合は男性で78.7%,女性で74.1%,わが国全体では700万人強の糖尿病患者が通院中と推測されます。

 一方,糖尿病専門医を中心とした糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)の登録患者数は2016年で53,665人,2型糖尿病患者の平均HbA1cは7.0%, 平均BMIは24.7と刮目すべき内容です。確かに, 糖尿病の治療薬として2009年にDPP-4阻害薬,2010年にGLP-1受容体作動薬,さらに2014年にSGLT2阻害薬が登場し,糖尿病専門医の手の内は大変拡充してきました。しかし,実地医家の先生方からは「今日の糖尿病薬物治療はあまりに複雑すぎてとらえにくい」というご意見を頂きます。先の数字からも,糖尿病患者を一番多く診ていらっしゃるのは,実地医家であることは明白です。わが国全体の糖尿病診療の底上げは,実のところ糖尿病非専門である圧倒的多数の実地医家の先生方のお力にかかっていると言えます。

 私事になりますが,1996年に当院前身の東京都立府中病院に着任して以来,近隣の実地医家の先生方のご支援のもと「循環型糖尿病医療連携」のシステムを掘り下げてまいりました。多くの患者さんを“循環型連携”で双方向に診療する中で,非専門の先生方にとって真に役立つ情報は何かについて日々考えてまいりました。

 本書は,そのような非専門の先生方を対象に糖尿病診療のエッセンスを詰め込んだ1冊です。そのため,特殊な糖尿病やインスリンポンプ療法など,糖尿病専門医に
特化した内容は省きました。執筆は主に多摩地区の糖尿病診療に精通した若手から中堅,一部ベテランの医師を中心に依頼し,ガイドラインと実臨床の谷間の本当に知
りたい内容について,一歩踏み込んだ記述をお願いしました。

 本書を実地医家の先生方のスキルアップにわずかでもお役立て頂き,わが国の糖尿病診療の進歩に微力ながら貢献できればと願っております。


東京都立多摩総合医療センター内分泌代謝内科部長 辻野元祥

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