週に1回以上外出しない高齢男性は低栄養傾向の割合が高いことが、厚生労働省が11日に公表した「2017年国民健康・栄養調査」の結果から明らかになった。
調査は厚労省が毎年実施しているもの。今回は高齢者の健康・生活習慣の状況を重点項目に据え、筋肉量や生活の様子を初めて把握した。
調査結果によると、65歳以上の高齢者のうち、低栄養傾向(BMI≦20kg/㎡)の割合は16.4%だった。男女別では、男性12.5%、女性19.6%で、いずれも直近10年間で有意な増減はみられなかった。低栄養傾向の割合は年齢が高いほど上昇し、80歳以上では男女とも約2割を占めている。
65歳以上に占める低栄養傾向の割合を外出の有無別にみると、男性は「外出あり」では11.5%であるのに対し、「外出なし」では28.6%と大きな差がみられた。一方、女性は「外出あり」では19.5%、「外出なし」では18.6%と、外出の有無による差は小さかった。
骨格筋指数(SMI)に基づいて60歳以上の四肢の筋肉量の状況をみると、男性は平均7.7、女性は平均6.5となっており、男女とも年齢が高いほど有意に減少していた。また、SMIの平均値は男女とも、蛋白質摂取量が多く、肉体労働をしている時間が長いほど、有意に高くなっていた。