Dexcom G4Ⓡとは皮下グルコース値を持続的に測定するリアルタイム持続血糖モニター(CGM)であり,その精度も高い
このシステムを用いることで,通常の血糖自己測定器で管理するよりも有意に低血糖を減少し,HbA1cを低下させた
米国においては,最新のG6Ⓡ使用時には較正は必要であるが,通常の血糖自己測定は不要となった
持続血糖モニター(continuous glucose monitoring:CGM)とは,持続的に皮下間質液(細胞周囲の液体)中のグルコース濃度を測定し,変化の傾向とパターンを示すシステムである。患者や医療者が,血糖値を知り,正常な範囲に管理することは,糖尿病治療において重要である。通常,血糖値は血液検査や血糖自己測定器で測定した時点の数値であり,「点」として管理される。CGMを使用することで,持続(継続)的に血糖値を測定でき,その変動傾向が把握しやすくなる。これにより,低血糖リスクの低減が期待されるほか,治療方針の判断を補助することができる。
CGMは継続的に測定は続けるものの,その結果は利用者にはリアルタイムで見ることができないblinded CGMと,継続的に測定した結果を利用者がリアルタイムで見ることができるunblinded CGMにわけられる。
blinded CGMはその患者の血糖パターンを認識するためには有用である。しかしながら,インスリン分泌能の枯渇した1型糖尿病においては毎日同じ血糖パターンとなることはほとんどなく,その場での血糖値に応じた対応が求められるため,すべてCGMはunblindedとするべきであるとの意見がある1)。
1型糖尿病罹病期間36年である筆者もunblinded CGMを用いてみたが,確かに毎日の血糖パターンはまったくランダムであり,明らかな傾向を認めなかった(図1)。