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間質性肺炎患者に対する抗線維化薬の使い方に関して

No.4987 (2019年11月23日発行) P.60

飯倉元保 (国立国際医療研究センター病院呼吸器内科医長)

早稲田優子 (福井大学医学部病態制御医学講座内科学(3)呼吸器内科)

登録日: 2019-11-26

最終更新日: 2019-11-20

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  • 間質性肺炎患者に対する抗線維化薬の使い方に関してご教示下さい。福井大学・早稲田優子先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    飯倉元保 国立国際医療研究センター病院呼吸器内科医長



    【回答】

    【抗線維化薬はピルフェニドンとニンテダニブの2種類の薬剤があり,特発性肺線維症の患者に対して副作用を加味した上で選択する】

    現在,抗線維化薬としてはピルフェニドンとニンテダニブの2種類の薬剤があり,間質性肺炎の中でも特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis:IPF)のみに適応があります。

    IPFの診断は必ずmulti-disciplinary discussion(MDD),つまり専門医(内科医,放射線科医,病理医,膠原病内科医など)による集学的検討が必要になります。明らかな原因のない間質性肺炎で,高分解能(high resolution:HR)CTにて明らかに蜂巣肺があり,典型的な通常型間質性肺炎(usual interstitial pneumonia:UIP)パターンを呈するのであれば,MDDの上IPFと診断できます。HRCTで典型的なUIPパターンを呈さない場合は,気管支肺胞洗浄や外科的肺生検などを行い,経過も考慮した上でMDDによりIPFかどうかを判断します1)

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