腹痛を主訴に施行された上部消化管内視鏡で,クッションサイン(cushion sign)陽性で鉗子で押すと可動性があるため元に戻る。頂部の陥没(へそ)は膵臓の導管の存在を意味する(図A)。超音波内視鏡では胃前庭部大弯側に均一な無エコーを示す粘膜下病変が第3〜4層(粘膜下層〜固有筋層)存在する(図B)。
72歳,女性
食後に出現する心窩部痛を主訴に病院を受診。
身体所見で心窩部に圧痛を認める。精査目的で上部消化管内視鏡を施行したところ,前庭部大弯側に胃粘膜下病変を認めた(図A)。頂部に陥没があり,クッションサイン(cushion sign)陽性。超音波内視鏡を図Bに示す。外科手術により病変摘出された。