マルホは3月15日、外用合成副腎皮質ホルモン剤「コムクロシャンプー0.05%」(一般名:クロベタゾールプロピオン酸エステル)への「頭部の湿疹・皮膚炎」の効能・効果追加が2月に承認されたのを受け、頭部の皮膚疾患に関するメディア向けセミナーを開催した。
講演したNTT東日本関東病院皮膚科部長の五十嵐敦之氏は、頭部皮膚疾患の治療の難しさについて「頭部の症状は髪があるため見た目にも分かりにくく、また、見た目が気にならないため、患者が医師に伝えないことも多い」と解説。頭部に対する治療では外用剤の「べたつき」「塗りにくさ」「垂れる」などの不満を持っている患者が多い実態も示し、シャンプー剤という治療選択肢が増えたことの意義を強調した。
コムクロシャンプーは、ストロンゲストクラスのステロイドを有効成分とするシャンプー様外用液剤。「頭部に塗る→約15分間待つ→洗い流す」のショートコンタクトセラピー(短時間接触療法)により、ステロイドの接触時間を短縮し、副作用の発現を抑えながら治療効果を発揮することをコンセプトに開発された。
「頭部の湿疹・皮膚炎」の効能・効果追加は、頭部の脂漏性皮膚炎患者、脂漏性皮膚炎以外の頭部の湿疹・皮膚炎患者を対象とした2つの国内第3相臨床試験の結果に基づき承認された。
「コムクロシャンプー」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】頭部の尋常性乾癬、頭部の湿疹・皮膚炎 【用法・用量】1日1回、乾燥した頭部に患部を中心に適量を塗布し、約15分後に水または湯で泡立て、洗い流す