No.5120 (2022年06月11日発行) P.12
井上和興 (大山町国民健康保険大山診療所所長/鳥取大学医学部地域医療学講座非常勤講師)
登録日: 2022-06-09
最終更新日: 2022-06-08
SUMMARY
患者との交渉,チームワークにおける不確実性に対しては,医師側の前提を認識しながら対話をしていくことで目の前で起こっている物事がずれてみえる。それによって,不確実性に満ちたその場の最適解を導き出せる可能性が高くなる。
KEYWORD
ガチ対話
実際に可視化された組織の問題,チームの問題について,関係者全員が一堂に会してその場で真剣に“ガチンコ”で対話していくプロセス。One time(1つの時間),One topic(1つの話題),One table(1つのテーブルに集まる)が特徴。
PROFILE
自治医科大学卒業後,地元鳥取県の地域医療に従事。現在は鳥取県西部の診療所所長。笑顔のコーチングファシリテーター,日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医・指導医。Master of Fine Arts。
POLICY・座右の銘
木をみて,森をみるためにどうしたらいいか考え続ける
患者に提案した治療のマネジメントが受け入れられなかったら,どのようにしたらいいのだろうか?自分が所属しているチームのチームワークが悪いとき,まず何をしたらいいのだろうか?筆者自身,医師をやっているときは常にこんな問いを頭に抱えながら過ごしている。皆さんはどうだろうか?
この稿では,交渉とチームワークの不確実性について考える。