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【読者アンケート結果】「診断の過程や責任の所在が曖昧に」(12月テーマ:医療AIへの期待と懸念)

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  • 医療分野におけるAI 活用で懸念していることは?

    ●診断補助でAIを活用するとなると責任の所在が曖昧になる。またAIが結果をアウトプットするに至った「思考過程」がブラックボックスになる。過程を無視して結果だけを受け入れないといけないところをどう現場に適用させていくかが難しいと思う。(愛知・勤務医)

    ●AIはほとんどの場合、結果に至る過程がブラックボックス化されてしまう。その場合、盲目的に信じてしまうグループと生理的に拒否してしまうグループが出てきて答えのない論争が起きてしまう可能性がある。前者が非専門家ネット民で、後者がデジタル意識の低い医師等だった場合、相互不信が増大し収拾がつかなくなるのでは。(東京・臨床検査技師)

    ●AIによるミスで患者に被害が出た場合、責任は誰がとるのか。開発者? 医師?(東京・内科医)

    ●「AIに取って代わられるのではないか」と画像診断や病理診断を志す医師が減少しなければよいが。(宮崎・勤務医)

    ●医師の仕事の喪失。(神奈川・皮膚科医)

    ●先輩の顔が立たなくなる。(岩手県・外科医)

    ●口幅ったいことを言うようだが、患者さんと真摯に向き合わなくなるのでは。(神奈川・内科医)

    ●画像診断に活用し、誤診があった場合の責任の所在。昨今問題になっているサイバーアタックへの対策およびそれにかかる費用。(大阪・内科医)

    ●AIの出した結果と違うことがあっても、しっかりした根拠があれば人間の判断が尊重されるべきだと思う。(埼玉・薬剤師)

    ●ハッキングやソフトのウイルス感染などセキュリテイの問題が命につながるので心配だ。現在でも電カルが乗っ取られたりしているニュースを聞くにつけ、導入は慎重かつクローズドで過剰な防衛体制で行う必要がある。(京都・内科医)

    ●何でもAIができると思ったら大間違い。微妙な匙加減、人情はAIにはできない。(東京・内科医)

    ●AIによる読影補助サービスなどは金額が高すぎる。読影結果についての責任もないものに、読影加算以上の金額を要求するのはどうかと思う。AIへの投資費用を回収するために検査が増え、医療費が増大する懸念もある。(神奈川・内科医)

    ●単調な作業などではAIを活用できると思うが、診断には責任を伴うため、AIに任せることはできない。一番大事なのはエビデンスを蓄積していくこと。放射線科医の読影に活用できると思う半面、臨床所見を加味して総合的に判断するにはまだまだ難しい印象。(大阪・産婦人科医)

    ●対象集団により陽性的中度、陰性的中度に変動があることを考慮する必要があること。(埼玉・内科医)

    ●頭痛や精神疾患など、診断基準が細かく記載されているいわゆる操作的診断の疾患の場合、AIでの診断が容易となるが、そこには人間による匠の技とか、感覚的な診断が介入しないため、誤った診断に向かってしまう可能性があるのではないかと考える。(福岡・内科医)

    ●先日、精神科領域における診断制度向上のためのDXツールの活用について講演を視聴した。精神科領域は最もAIから離れた分野かと思っていたが、私の認識不足を感じた。(岡山・製薬企業勤務)

    ●データが少ない症状における正確性の確保。(大阪・その他)

    ●懸念と期待が同居しているが、心電図自動診断のAI導入に興味がある。診断にAIを活用することにより意味のある二次検診につなげられると考えるが、見落とし、過剰診断については、むしろ現在のファジーな状態よりもAIが確立した後の方がダメージは大きいと考える。医療安全を考えたとき、患者確認方法を厳重化し、間違いが起きない仕組みを構築すればするほど、仕組みに頼ってしまい、万が一それをすり抜けた場合に後戻りができない(間違いが起きるかもしれないと考えない)ということがある。この事実をAI診断後に当てはめると、「責任の所在」という大問題にたどり着く。(東京・内科医)

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