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田村厚労相が臨床研究不正問題で製薬協に苦言

No.4710 (2014年08月02日発行) P.13

登録日: 2014-08-02

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製薬会社による医師主導臨床研究への不適切な関与が相次いでいることから、田村憲久厚労相は7月24日、多田正世日本製薬工業協会会長と面会し、再発防止に向けた取り組みの強化を指示した。
面会の冒頭で田村厚労相は、「一連の不適切関与によって日本の臨床研究に対する不信感が大きくなっている」と苦言を呈した。その上で、臨床研究に関わる際の資金提供や社員関与などの情報開示方法などを規定した製薬協の「透明性ガイドライン(GL)」について、「高く評価しているが、企業によって対応に差がある。再発防止に向けて、まずは業界の自浄作用を発揮してほしい」と述べ、透明性GLの遵守を全加盟社に徹底させるよう求めた。
面会後に会見した多田会長は、「いま製薬業界は1社が転べばみな転ぶ状況。情報開示の範囲や基準については各社に判断を委ねているが、案件が案件だけにGLの遵守を個別に依頼することも考えている」と述べた。
また、製薬会社社員による研究データへの介入が相次ぐ原因の1つとして、「医療機関側に生物統計解析の専門家が不足していること」を挙げ、人材育成に向けた体制づくりの必要性を訴えた。

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